先日の日経新聞の一面記事で自動運転に関する特許競争力がグーグル系企業がトヨタを抜いたというのがありました。

2年前の調査では一位がトヨタでグーグル系企業のウェイモは5位でした。しかし現在ウェイモはスコアを3倍近く伸ばしたそうです。

その決め手になっているのが「頭脳」を担う人工知能(AI)です。
ウェイモに有効特許件数はトヨタの半分以下にも関わらず、特許競争力でトヨタを上回っているのはAI技術が原動力となっているようです。

特許庁の調べては自動運転関連の特許数は日本勢が45%と最も多いのですが内訳を見ると「レベル1」が大半で米国勢は出願の過半数が「レベル3以上に集中してるそうです。
これは業界標準となる中核技術を先んじて押さえようとしていることが鮮明に出ているということです。

この記事を読んだとき以前に読んだ地政学、戦略学者の奥山真司さんの本を思い出しました。

欧米人は戦略的思考を持っていて日本人は戦略を考えるのが苦手だという話です。
欧米人は奴隷制と放牧の伝統があったため現地人や動物を管理してコントロールしていました。
これはマネジメントと言い換えることができます。
日本人の場合、コントロールするというより、自分をすでに与えられた状況に何とか合わせようと考えます。

欧米人はその状況をなんとか自分の有利になるように変えようとします。
戦略学の世界ではジョークで各国の軍隊の組織で最強の組織を作ったらどうなるかというシュミレーションで、兵隊と下士官が日本人で大佐レベルまでをドイツ人にそして一番上の将軍はアメリカ人にやらせると世界最強の軍隊ができると実際に冗談ともつかない話をしているそうです。

自動運転技術やAI技術はこれから社会の中心となる技術です。
ここでも奥山さんのいう日本人と欧米人の違いが出ています。

日本人も他国より有利に立つルール作りができるように、欧米人の戦力的思考を学ぶべきだと思います。 T.I

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